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そうです、何を隠そうコーヒー嫌いでした。もう少しちゃんと言うならば「飲まず嫌い」のほうが正しいかもしれません。

コーヒーとの出会いは小学校低学年。それは衝撃的な出会いでした。学校から帰ってきてお腹が空いていた私の目に飛び込んできたのは、白いご飯と麦茶。料理というものを知らない子供ですから、お茶をチンしてご飯にかけてお茶漬けをしようと思ったわけです。もうおわかりでしょうか。 かけたのは麦茶ではなくて、コーヒーでした。気持ち悪いのってなんのって。それ以来コーヒーを悪だと思い続けました。そんな私が大人になり、奇しくもコーヒーで有名なシアトルに赴任が決まります。

私の「コーヒー = 悪」の方程式はシアトルに引っ越したのちも、なかなか拭い去られることはありませんでした。 ただスタバ、タリーズ、オシャレなカフェと、どこへ行ってもお茶を頼むと、お湯とティーバッグをドンと出される虚しさに、だんだん「・・・・コーヒー飲んでみるかな」という気にさせられました。

最初に頼んだのは今でも忘れられない、ホワイトチョコレートモカなんとかなんとかっていう砂糖の塊のような飲み物でした。その甘さに耐え切れずだんだん砂糖を削ぐ形で、モカ→ラテ→アメリカーノと変わっていきました。エスプレッソのおいしさがわかってきたんですね。一度おいしさがわかると、いろんな豆の種類でいろんな飲み方をしてみて、楽しめることがわかりました。お茶と違って、淹れ方の種類が多くてその時の気分で、味も淹れ方も決められるのがコーヒーの楽しいところですかね。

コーヒー茶漬けというトラウマからの飲まず嫌いでしたが、コーヒーが大好きな街シアトルに来たことがきっかけで、それが仕事にもなったっていう、本当に人生いい意味で思った通りにはいかないもんだなと思いました。どうして仕事になって行ったかというのは、また別の機会に。



 


whiplash
(映画のネタばらさないのでご安心を。)


去年のアカデミー賞で話題だった「セッション」(原題Whiplash)をまさかの1年遅れで見ました。まさにムチウチ(whiplashは英語でムチウチの意)に合ったかのような目の覚める映画でした。

だいたいアカデミー賞にノミネートされてる映画は見るようにしているんですが、去年はなんかどれもパッとしなくて、 「セッション」もそんな感じかなと思って見ていなかったのが理由ですが、もう一つは、この映画のポスターを見ると「勉強はできないけどドラムはピカイチの少年が素晴らしい恩師と出会いドラムの腕を磨いていく」的なものかと勝手に想像していました。

いやいやいやいやいや。これはそんな青春キラキラ系の映画ではないです。 ラスト10分は圧巻。この映画で2015年のアカデミー助演男優賞に輝いたJ・K・シモンズの演技は、さすが脇役を極めてきた名優の真髄を見たというところでしょうか。ちなみに、日本語では訳しきれない英語ならではの汚い罵り言葉が2時間続きます。笑ってしまうほどの汚さです。

日本では有名な俳優が出ていないと映画館でやらなかったり、ランキングに入らなかったりということが多々あって、これもその類の映画かと思いますが、是非見て欲しい心がザワザワする作品でした。


リョウコ独断評価:★★★ 

seattle



シアトルには2009年に赴任してきてから、住み始めました。去年は一年間ITの中心地、サンフランシスコに住んでいましたが、結局シアトルにまた戻ってきています。

ロサンゼルスにはディズニーランドあり、ハリウッドありで、はたまたニューヨークにはタイムズスクエアやらセントラルパークなど、まぁ挙げれば挙げきれないほど浮かんでくる観光スポットがあります。でも私の住むシアトルは、「うーん」といつも考え込んでしまう上に、挙げたらやや尻すぼみな感じで終わっていくというのが例です。

サンフランシスコからシアトルに帰ると決めた時、友達に「シアトルの何がいいわけ?」と詰められ、何も思いつかなかった私は横にいたシアトル生まれ・育ちの友達に「アンタ、言ってやんなよ!」と振ったところ、彼は

み、み、湖」と答えました。

まぁ・・・弱いですね。湖。もちろんサンフランシスコ人たちは憮然としたままでした。

じゃどうして、私は雨が多くてどんよりした特になんの観光目玉もないシアトルにまた戻ってきて、住んでしまうのか。

それはたぶん、特に何にもないからかなぁと思います。この田舎っぷりがちょうどよくて、でも美味しいレストランはたくさんあって、でもたくさんすぎないから、これが食べたい時はココとココとココってすぐにわかる、この把握した感。知り尽くした感。これですかね。走りたいならここ行け、日本食ならあそこ、映画ならそこ、コーヒーならあそことホイホイ出てくるんですよね。名古屋育ちの私には、そのコンパクト感があっているんだと思います

「湖」の彼を擁護するのであれば、シアトルは本当に自然がいっぱい。ちょっと行けば海。ちょっと行けば湖。ちょっと行けば国立公園級の大きな森や山。これ、全部シアトル市内の話です。コンパクトな中に自然まであるっていう、この感じが好きなんだと思います。

私が初めて越してきた日の夜、シアトルの人に「こんなに雨降るのになんでいいの?」って聞いたことがあります。すると「暗黒の時期があるからこそ、その分夏に感謝して、超エンジョイできるから」って言っていました。かれこれ5年近く住んでいますが、やっとその気持ちをわかってきたところです。

 

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